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2009年 07月 29日
ストックフォトで扱う写真には大きく分けてライツマネージメント(RM)とロイヤリティーフリー(RF)の2つのタイプがあります。
このふたつのタイプの違いはさまざまありますが、誰が、何時、どのように使用したかを管理する(履歴管理と呼びます)のがRM、管理しないのがRFです。 履歴管理をするに伴って、使用するたびに課金されるのがRM、一度購入すれば何度でも追加料金を支払うことなく使用できるのがRFです。ですから、一部ではRFのことを“売り切り”という呼び方をしていました。 このふたつがRMとRFの大きな違いとしてあげられます。 しかし、この業界の常であるように、RMとRFの定義が決められているわけではありません。 おおまかな合意事項というべきものがあって、なんとなくこういうものだと、業界で働く人は思っているというにすぎません。 例えば、こんなエピソードがあります。 RMは履歴管理されているので同業他社と同じ写真を使って広告するというリスクがないと思われています。 しかし、現実には同じ写真が違うクライアントのポスターで使われるということはあります。 どういうことかと言えば、あるカメラマンが同じ写真を違う複数のフォトエージェンシーに預けていたとします。 すると履歴管理といっても、その会社のなかで使用状況は把握できても、違う会社での使用状況は把握できないということになります。 従って、RMでもある写真を同業他社が使用しないという保証はありません。 それを防ぐためには、フォトエージェンシーが写真を販売する権利を独占する必要がありますが、そこまで徹底することは難しいようです。 だったら、厳密に言えば履歴管理がされていないのであれば、この種の写真をRMと呼べないのではないか、との意見もあります。 しかし、自社の中で使用履歴を把握しているのであれば、やっぱりRMだと考える人もいます。 つまり、明確な定義が業界団体から出されているわけでもないし、ましては法で定められているわけではありませんので、どちらが正しい、というものではない、というのが正確な表現になります。 質問をいただきました。 RMのように履歴管理を行うが、課金は1回だけのRFとして販売することは可能か?というものです。 上記で述べたようにRMとRFが厳密に定義されているわけでもありませんしRMとRF以外の販売方法もあります。 RR(ライツレディ)というのも業界内で一時話題になりました。 著作権法では著作者が権利を占有するとされていますので、著作者が自分の著作物をどのような販売方法を行っても問題はありません。 その著作者から委託を受けたフォトエージェンシーが著作者の了解を得ていれば、どうような販売方法も可能になります。 従いまして、質問のようなRMとRFの折衷の販売方法が認められないということはありません。 使う側と販売する側にメリットがあればマーケットはあるでしょう。 ここで注意しておきたいのが、販売として可能であるということとマーケットがある(すなわち商売になる)という ことは別だということです。 質問のような販売方法は可能ですが、使う側、販売する側にどのようなメリット、デメリットがあるのか?ここを考えることが大切です。 販売する側(フォトエージェンシー)からすると、1回お金が入るだけなのに、後の履歴管理をする手間が課せられるのは面倒でしょうね。つまりメンテナンスを無償で続けるビジネスモデルには無理がある、と考えます。 使う側(デザイナー)からすれば…。どうでしょうね?ご自分で考えてみてください。 MAKUNOUCHIの新作は写真素材販売サイト デザインコンシェルジュにてご確認いただけます!
by mixa_suwa
| 2009-07-29 10:38
| ストックフォト
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