カテゴリ
以前の記事
ブログパーツ
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2010年 05月 10日
吉祥寺パルコにあるHMV(CDのメガストア)でCDを購入したときのエピソードです。
私はリアルな店舗でCDを購入するという昔ながらのスタイルに固執する保守的な人間です。 ちなみに購入したCDはデビッド・バーンとファットボーイ・スリムが作った「ヒア・ライズ・ラブ」。 フィリピンのマルコス元大統領夫人イメルダの生涯をドラマ仕立てでつづった話題作です。 それは、さておき、レジに並んでいるとカウンターに大きなポスターが貼られています。 アーティストの写真、イラストはなく、文字だけの地味なものです。 内容は著作権について警鐘を鳴らしているものです。 不正ダウンロードにより、アーティストにお金が入ってこないようになり、音楽創造のサイクルが崩壊しかけていると訴えています。 以前紹介した「フリー」に代表されるように、デジタル化された情報はいずれ無償になる、というトレンドがあります。 このトレンドに対して、積極的にフリーを活用することにより、自分のビジネスを広げろと著者クリス・アンダーソンは説きます。 ミュージシャンであるなら、ライブで儲ける、グッズの販売を行う、音質の低いものは無償で配布し、高いものを有償で販売するという戦術が述べられていました。 しかし、この発想はいかにも資本主義の原理そのものだと思いませんか。 新自由主義というか、グローバリズムそのもの、一言でいうなら強者の論理、言い換えるなら競争至上主義です。 ミュージシャンのなかにはライブ活動をしない人もいるし苦手な人もいます。 グッズ販売といったところで、ルックスやパフォーマンスで売っていない人はどうなるのでしょう。 低音質の楽曲を配布しても、高音質の楽曲を買ってくれるだけのファンを持つアーティストははたしてどれくらいいるのかと考えてしまいます。 つまり、無償で配布あるいは不正にダウンロードされても、食ってゆけるアーティストはほんの一握りで一握り以外のアーティストはコンテンツを盗まれ、音楽では生活してゆけないということになります。 ファンはそれほど多くないが良質な音楽を作り続けているアーティストはたくさんいます。 そういうアーティストが音楽だけで生活できないようになれば、メジャーなアーティストだけのつまらない貧弱なマーケットになってしまいます。 弱者(あまり売れないミュージシャン)を切り捨てて、強者によるマーケットの寡占、こんなことにはなりたくないものです。 多様であるからこそ豊かな音楽マーケットが成り立つわけです。 不正なダウンロードは著作権違反であり犯罪だと啓蒙する必要があると考え、ポスターにより訴えているわけです。
by mixa_suwa
| 2010-05-10 09:25
| ストックフォト
|
ファン申請 |
||