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2010年 10月 18日
直近の四半期で中国のGDPが日本を抜き世界2位になったと報じられています。
GDPとはGross Domestic Productsの略で国内総生産と訳されます。 日経新聞では中国という語の前には、今や世界2位の経済力となった、という言葉が枕詞のように使われます。 伸びゆく中国、沈みゆく日本ということを語るのに、このGDP世界2位から3位に転落したということが象徴のように使われます。 その一方で、人口13億の中国が1.2億の日本を追い越したといっても一人当たりのGDPで比べればまだ中国は日本の10分の1にすぎず、大騒ぎしすぎとの声も聞こえます。 国という単位で考えれば、大きな問題かもしれませんが、個人レベルで考えれば、それがどうした、一人当たりで比較してみればまだ日本人は中国人の10倍豊かじゃないか、といったところが実際のところでしょう。 ところで、一人当たりのGDP世界一はヨーロッパの小国ルクセンブルグです。 ルクセンブルグは一人当たりのGDPが79,214ドル(総務省統計局 世界の統計2007年)で世界1位です。 日本は35,560ドルで世界13位になります。 統計の2007年は1ユーロ=170円くらいでしたので、現在のユーロ安で差は縮まっているでしょうが、それでも日本の倍近くにはなります。 知人がルクセンブルグに住んでいます。 一人当たりのGDPから考えると、非常に裕福な暮らしをしているように思われます。 しかし、話をきくかぎりではそれほど裕福とは思われません。 さほど広くない庭付きニコイチの住宅のローンの追われ、専業主婦ではやっていけないので働かざるを得ない状況だとか。 旦那様は巨大メーカーに勤める幹部なので平均以上の給与を得ているはずです。 それでは、何故このような事態になるのでしょうか。 からくりは簡単です。物価が高いからです。 給料を倍もらっても物価が倍であるなら、豊かさとしては同じということになります。 生活実感としては、日本のほうが豊かだと感じると言っています。 ヨーロッパに旅行するとタバコが一箱1000円、地下鉄運賃が800円、粗末なランチでも2000円などと、あまりの高価格に目をむくことがしばしばです。 この旅行者の感覚は現地で暮らしている人間でも同様に感じるということでしょう。 ルクセンブルグ在住の知人が語る日本の豊かさの例として、ショッピングをしているときの商店の品ぞろえの良さがあげられます。 日本の場合、安いものから高いものまで幅広いレンジでたくさんの種類のものがあります。 それに安いものでも品質はそこそこのものばかり。いまどき安かろう悪かろうはありません。 ところが、ルクセンブルグでは高いか安いかだけで中間がない。安いものは悪いという単純な図式になります。 選ぶという楽しみがないから豊かさを感じないそうです。 つまり、国のGDPで中国に抜かれようが、一人当たりのGDPでヨーロッパ諸国と差があってもやっぱり日本は豊かだということです。 名目のGDPに一喜一憂することはないと思います。 大切なのは、生活の実感として豊かに感じるということですね。 詳細はコチラ!
by mixa_suwa
| 2010-10-18 09:53
| 神楽坂よもやま話
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