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2011年 05月 02日
ゴールデンウィーク真っ最中ですね。
今年は日並びがよく10連休の方もいらっしゃるのではないでしょうか。うらやましいかぎりです。 今月公開となる映画「プリンセス・トヨトミ」万城目学/著の原作を読みました。 処女作「鴨川ホルモー」をテレビ局に勤める後輩から勧められてから彼の著作を読みだしました。 勧められた理由は母校も描かれていることと、後輩のテレビ局でドラマ化され放映されたからです。ハハ、安易な。 「プリンセス・トヨトミ」は「鴨川ホルモ—」「鹿男あをによし」の前作と同じく関西を舞台にした青春ファンタージー小説といって良いでしょう。 奇想天外なエンターテイメントライトノベルともいえます。 彼の小説が好きなのはテンポ良く、キャラクター設定が単純なので、深く考えずに話を追えるところです。 また黒澤明の映画のように、試練を乗り越えて若者が成長する姿を描く教育譚にもなっていることも魅力です。 映像化しやすいのでしょう。上にあげた作品はいずれもドラマ化、映画化されています。 内容については、こちらです。 http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784163278803 映画の案内はこちら。http://www.princess-toyotomi.com/ 舞台となる空堀(からほり)商店街、全国的な知名度は低いのですが、私は丁稚と呼ばれた大阪勤務時代によく訪れました。 この付近は製版屋(印刷物の前工程)が多く集まり、製版機器の営業に出かけていたのです。 思い出しました。担当していた空堀町にある××製版所の社長とおばちゃんによく怒られたことを。 「なんや!またスカタンか。お前では話しにならんな。」てな具合に。今も健在なのかな? 店(ミセ)と呼ばれた支店に帰れば、大阪生まれの大阪育ちの係長に「あほ!××製版所の社長が文句ゆうてきたぞ。性根(しょうね)入れて仕事せんかい!」と怒鳴られる始末。 「くそー、わいは秀吉と同じ尾張中村(名古屋市中村区)生まれやぞ」と心のなかで反論にならない負け惜しみを言ってました。 たまらん日々やったなあ。 さて、「プリンセス・トヨトミ」を読む前に是非、読んでいただきたいのが「城塞」司馬遼太郎/著です。 文庫本3冊の大作。出版社の紹介ではこうなります。 秀頼、淀殿を挑発して開戦を迫る家康。大坂冬ノ陣、夏ノ陣を最後に陥落してゆく巨城の運命に託して豊臣家滅亡の人間悲劇を描く。 これを読めば、プリンセス・トヨトミの背景がよーく理解できます。登場人物の名前の理由も。 私が常に司馬作品に対して思う、物語を通して教わるビジネス書でもあり、教育の書でもあります。 このふたつの小説の共通項は大阪人の著者が大阪を舞台にしたというところです。 「プリンセス・トヨトミ」のあとがきにも書かれているように、大阪が大好きな人だけに大阪への愛情にあふれています。 片や、「城塞」はいかに徳川家康が腹黒い人間であり(江戸、東京とも読み変えても可)、豊臣方の悲劇性をドラマチックに書いています。 ほんまに、ふたりとも大阪と豊臣のことがだいすきなんやなあ、という感じです。 そういえば、講談師が始めた「徳川家康をののしる会」というのがありました。どうなったんでしょう。 この大阪人の大阪大好き、他所者にとっては少し鼻につきます。 大好きが高じると、東京に対しての異常な対抗意識、それ以外の都市への侮蔑となります。 と思ったもの四半世紀も昔のことです。今はどうなっているのでしょう。 「露と落ち 露と消えにし 我が身かな 浪速のことは 夢のまた夢 」。秀吉の辞世の句です。 私にとっても、浪速のことは夢のまた夢、になりかけています。でも、もう1回くらい住んでもいいかな。 詳細はコチラ!
by mixa_suwa
| 2011-05-02 09:30
| 神楽坂日記
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