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2013年 03月 18日
一昨年、ストックフォト販売業務から撤退された先輩の挨拶状の一部を引用します。
「近年のデジタル化によりビジネスの業態が激変いたしました。 デジカメの進歩と普及により、誰でもがデジタル写真を簡単に撮れるようになり、プロとアマチュアとの境が不明瞭になりました。 写真のクオリティーなどの格差が急激に低減し、安易に比較されるようになりました。 残念ながら写真の持つ付加価値は以前ほど評価されなくなってきているようです。 写真に限らず音楽、文章、ニュース等のデジタルコンテンツは低価格でダウンロードが可能になりました。 この事はデジタルコンテンツの宿命でしょうか。」 40年以上の長きに渡り、ストックフォトビジネスで活躍されてきた方からのメッセージですから、居住まいを正して傾聴しましょう。 この先輩の認識に誤りはありません。 デジタル化+ネットの普及により、写真だけでなくコンテンツビジネスのほとんどは、従来のアナログ時代のビジネスモデルが通用しなくなりました。 デジタルデータに還元されるコンテンツは、ネット上で無料で配布されたり、アナログ時代の数分の1の低価格で流通されることが当然のこととなりました。 この文章に書かれている、プロとアマチュアとの境ってなんだろうか?プロの写真の付加価値ってなんだろうか?と考えていたら、ヒントになるようなトゥゲッターの連続ツイートを紹介してもらいました。 「プロフェッショナルとアマチュア、メジャーとインディーズなんて境界線は全て曖昧になり、今までプロとして食えてた人が食えなくなるんだよ。儲かるのはプラットフォーマーだけ。」 by 家入一真さん@hbkr これは、大阪市天王寺区が区のポスターなどを民間デザイナーに手掛けてもらおうと、「任期1年、無報酬」の条件で募集したところ、プロのデザイナーらから「業界をバカにしている」などと批判が相次ぎ計画を取りやめた、と発表した、ことを受けてのツイートです。 プロフェッショナルとアマチュアの境界とは? 正当な対価が支払われないことが問題の本質なのか? ちゃんと考えないとそのうち食いっぱぐれるかもよ? なかなか刺激的なフレーズが並んでいます。 デザイナーが対象ですが、デジタルコンテンツを制作するという括りでいえばフォトグラファーも置かれている立場はほとんど同じです。 ツイートは読んでいただくとして、家入一真さんのフレーズは正解であるとしか言えないですね。 くどいですが、私が現在の状況を描写しようとすると以下のようになります。 「デジタル化+ネットにより、デジタルデータに還元できる従来クリエイティブと呼ばれた職業は、特別なスキルを持たなくても誰でも容易に参入できるようになった。アナログ時代のクローズドなマーケットは崩れ、フラットなデジタルのマーケットに取って代わられることになった。 そこではマーケット主導の価格が形成され、既存の価格体系は破壊され、アナログ時代にあったプロフェッショナルゆえの既得権は消滅する。」 こういう状況はもう変りようがないです。時代の流れといってもよいです。 クリエイティブは一部の人を除いて職業として成立しないようになります。 これは今まで写真で生計を立てていた人の多くが失業するか、転職を考えなければならないということです。 プロは駆逐されるのか?この問いの答えは「イエス」です。 正確に表現すると、アナログ時代の既得権で食っていたプロフェッショナルは立ち行かなくなる。 しかし、こういう状況に対応できる新しいプロフェッショナルが誕生してマーケットを支える。 一方、名前で食える本物のプロフェッショナルは状況に関係なく生き残る、です。 大切なのは、誰かや変ってゆくマーケットを非難するのではなく、そういう状況にどう対応するかを考え、実践することです。 と偉そうに書いてしまいました。これは自分に言い聞かせるためでもあります。 詳細はコチラ! http://de-con.mixa.jp/media/package/XAMIL
by mixa_suwa
| 2013-03-18 09:30
| ストックフォト
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