カテゴリ
以前の記事
ブログパーツ
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2015年 10月 19日
最近、ここでお宅の写真が不正使用されていますよ、という通報が届くようになりました。
数年前には考えられなかったことです。 ネットで不正利用探しを行う人が多くなり、そこで犯人を探してネットで炎上することが多発しています。 そうした世間の動きも影響しているのでしょうね。 不正に使用していますよという通報のなかには、ある組織に属している、あるいは属していた組織に対しての内部告発もあります。 こうした不正利用に対して、フォント業界やグラフィックソフトのメーカーは厳しく対処して、内部告発の奨励のキャンペーンも行われています。 例えば、フォントメーカーのモリサワでは、WEBサイトに以下のようなページを設けています。 http://www.morisawa.co.jp/piracy/ フォントメーカーは個社の対応だけでなく、社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACSS)に加盟して啓発を行っています。 http://www2.accsjp.or.jp/piracy/ こうしたフォントメーカーに比べて、ストックフォト業界の対応は鈍く、トラブルが発生してから個々の会社で対応するというのが実態です。 先週、こうした不正に使われていると告発する電話を受けました。 聞けば、以前所属していた会社がマイザの画像の転売をしているとの事。 以前の会社にペナルティーを与えるべきと訴えてきました。 どうして、この方は内部告発するのかな?と考えてみました。 美しい答えは、不正利用を見逃すことのできないコンプライアンス意識の高い人である、です。 ですが、どうもこんな美しい理由ではなさそうです。 それは、転売先は悪くない、なんの疑問もなく購入しただけであり、悪いのは以前所属していた会社が悪いのであるからそちらを告発しろ、と言っているからです。 なるほどですね。おそらく、これは推測ですが、この方は不正利用のトラブルが転売先の得意先に及ぶことを恐れているのです。 クライアントに迷惑をかけることがデザイナーは一番困ります。 この転売先は今でも彼のクライアントなのでしょう。 こうしたトラブルがクライアントにふりかかれば、今後の仕事はなくなってしまうと考えた可能性があります。 つまり保身です。 弊社が不正使用に気づいてクライアントに問い合わせを行う前に、自分に非が及ばないようにしておこうというわけです。 こうしたことが起こるのは、東京五輪エンブレム問題が騒がれたからでしょうね。 今までなら、不正使用したって絶対にバレないし、バレたところで、訴えられることはない、というのが不正使用するデザイナーの考えでした。 ところが、今回のエンブレム問題で分かったのは、不正使用を一生懸命探している人がたくさんいて、見つかればクライアントにも迷惑がかかることはある、ということです。 私の推測が正しいとしたならば、今回の東京五輪エンブレム問題は、多くの人に著作物の不正利用に警鐘を鳴らしたことになります。 やっぱり、不正利用をすればペナルティーが確実にある、ということになって欲しいですね。 善意に期待しているだけではダメだということです。
by mixa_suwa
| 2015-10-19 09:30
| ストックフォト
|
ファン申請 |
||