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2016年 01月 04日
「シェアリング・エコノミー」ということばをよく聞くようになりました。
日本語なら「共有型経済」と訳されています。 代表的なものは、一般の家を旅館・ホテルのように利用する宿泊サイトのAirbnb、民泊ということばで語られますね。 あるいは、白タクと同じだとされてしまった、自家用車をタクシーのように利用するuberなどがあげられます。 先日、通勤途中に1枚のチラシを手渡されました。 カーシェアリングのお勧めです。 近くのコンビニでテスト的に始まったものに、利用が少なかったのでしょう、あっという間にやめてしまったことを思い出しました。 ところが、このチラシは利用しろというものではありません。 あなたのクルマの空いているときに貸出しませんか?というお誘いです。民泊のクルマ版といったところでしょう。 うまいところに目をつけたものです。 自動車の稼働率は5%とも10%と聞きます。大半の時間は車庫で眠っています。 私も所有しているものの、平日は使いませんし、お休みでも週1回の使用が精々です。 稼働率でいったら2,3%程度のものです。 使わなくても駐車場代は必要だし、税金も払わなくてはいけないし、車検にも出さなくてはいけません。不経済極まりないです。 使わない時に、多少でも稼いでくれるなら悪い話しではありません。 費用から考えれば、このカーシェアリングは合理的です。貸す側にも借りる側にもメリットがあります。 少し前に「所有から利用へ」という言葉が言われました。 この言葉に沿うように、シェアリングビジネスは普及するのでしょう。 しかし、カーシェアリングが広がれば、新しいマーケットができるというハッピーなだけではありません。 レンタカーの利用は減るでしょうし、自動車の販売も減るでしょう。 駐車場の需要も減りますし、自動車税の税収も少なくなるでしょう。 既存のマーケット、この場合だとクルマを使用することによって発生するマーケットに、新たな利用方法が加わることにより、既存のビジネスは割を食うのでしょう。 マーケット全体からみれば小さくならざるを得ません。 今までは、“使いもしないのに所有している”という効率の悪い行動、ひとことで言うならムダこそがマーケットを支えていたわけです。 シェアリングビジネスは効率を追求した結果ですが、その結果として全体のマーケットを小さくしてしまうのでしょう。 と書いても、私は昭和の価値観の人間なので、見ず知らずの人にクルマを貸すということに抵抗を感じます。 借りるのも、レンタカーからならともかく、他人さまのクルマを利用したいとは思いません。 こういう石頭の人間がいる限りは既存ビジネスも縮小しながらも生き延びてゆくのでしょう。 このシェアリング・ビジネス、家とクルマだけが対象ではありません。 ファッションも始まっていて、あらゆる分野に広がってゆくのでしょう。 当然、コンテンツマーケット、ひいてはストックフォトビジネスにも大きな影響を与えることになるのでしょう。 その考察は次回ということで。
by mixa_suwa
| 2016-01-04 09:30
| 神楽坂日記
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