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2017年 02月 20日
自分が所属する業界のマーケットをどう捉えるか? 以前に働いていた印刷業界のことで考えてみました。 紙媒体はネットに押されて減る一方で、日本国内の売り上げはピーク時に比べて3割強減り3兆円台になりました。 この事実から、先行きの見えない希望の持てないマーケットと思われがちです。 しかし、別の角度から見ると、衰退しているとはいっても、まだ3兆円の巨大市場です。 これから伸びるかどうか分からないマーケットに進出するより、ここで頑張ったほうがよいと考えることもできます。 シュリンクしてゆくマーケットでも、ラクスルのような企業が出てくるし、グラフィック、プリントパックのような企業も活躍しています。
これと似たようなことを最近経験しました。 ストックフォト、イラストの用途のひとつに年賀状での利用があります。 年賀状もネットの普及とともに減少に転じ、最大から30%以上減って33億の発行枚数と報道されました。 この報道は減少のとまらない、はっきり言えばお先真っ暗で終わったビジネスであるかのようなものでした。 私も数年間取り組みましたが、単価の下落にマーケットの縮小で撤退やむなしという判断をしました。
ところが、まったく違う見方をしている方からお話しを聞きました。 小さくなっているとは言っても、まだ33億枚もの年賀状が発行されている。 当社のその中でごくわずかのシェアをとっているだけである。 まだまだ入り込めていないビジネスはいくらでもあるはずである。 今後の売り上げが倍や3倍になるのは、今後の頑張りでいくらでも可能である。 というものです。
この話を聞いても、うーん、負け惜しみだな、シュリンクしてゆくマーケットにしがみつくより新たなマーケットを探したほうがいいではないか、と思いました。
しかし、M&A先の話を聞いて、この方の意見は正しいと訂正しました。 こんな意見です。年賀状のマーケットは小さくなっていると言われるが、弊社の売り上げは上がっているから全く感じないんだよ。 これを簡単な算数で証明してみます。 年賀状マーケットが5年前は100ありました。当社のシェアは10%でした。売り上げは10です。 現在はマーケットが縮小して60になりましたが、当社は頑張ってシェアを20%にしました。 さて、当社の売り上げはいくらでしょう? 12です。5年前に比べて売り上げは20%伸びました。
もちろん、縮小していゆくマーケットで売り上げを伸ばした会社があれば減らした会社はたくさんあります。 撤退した会社もあることでしょう。 しかし、少数とはいえシュリンクしてゆくマーケットでも元々のマーケットサイズが大きければそのなかで生き残るだけでなく売り上げを伸ばしてゆく会社が出てくるということもあります。 簡単ではありませんが撤退か変わる以外に、既存マーケットで頑張るという選択肢もあるということです。
by mixa_suwa
| 2017-02-20 15:11
| ストックフォト
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