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2009年 04月 22日
少し前の4月6日付けのインターネットニュースJ-CASTに掲載された記事です。
「ブラックジャック」漫画家の「貧乏」月収なんと70万円しかない? というタイトルで、漫画家の佐藤秀峰さんがブログで自身の収入について公表したことを取り上げています。 かいつまんでご紹介しますと、「海猿」「ブラックジャックによろしく」などのヒット作を持つ佐藤さんですら原稿料だけでは毎月赤字続き、単行本の印税は赤字の補填に消えてしまうそうです。 そこへ、出版不況で原稿料の値下げが重なり「漫画家のなり手がいなくなり、10年後、漫画家はあるのでしょうか」と憂いている、というものです。 詳しくは、インターネットニュースJ-CASTをご覧ください。 ジャンルは違いますが、コンテンツビジネスに関わるものとしては見過ごせない内容です。 コンテンツビジネスを成立させるのはクリエーターの存在があってこそ、です。 その主役がまともな収入を得られない状況となり、このままではクリエーターのなり手がいなくなってしまうという警告です。 翻って、ストックフォトビジネスを成り立たせるクリエーター、カメラマンの状況について考えてみましょう。 残念ながら、漫画業界と似たような構図になっていると言わざるを得ないでしょう。 ストックフォトで得られる収入だけでは生活が成り立たないカメラマンが増えているようです。 原因は、コマーシャル写真を使う業界、広告、印刷業での需要が減っていることが一番大きいでしょう。 需要の減退とともに、低価格志向が強まり価格が下落し、カメラマン(ストックフォト業界では作家と呼ばれるのが一般的)の実入りも少なくなると言うスパイラルが発生しています。 この売上では食ってゆけないというカメラマンからの話しはよく聞きます。 漫画家の佐藤秀峰さんの訴えは続きます。この漫画家貧乏の原因は原稿料が安すぎることが原因であると。 この訴えに対して、そもそも出版社が儲かっていないのだから、払えるギャラも安くなって当たり前だとの反論もあるようです。 ジャンルは違えど、コンテンツにかかわるビジネスでは、どこでも発生するお話しです。 クリエーターからすればエージェントが払うギャラが安すぎる、エージェントがマージンを取りすぎるのが原因だと恨みます。 片やエージェントからすれば、儲かっていないのに、これ以上のギャラを払えば、ビジネスとして成り立たないという言い分があります。 双方の立場で考えれば、どちらの言い分とももっともであると思います。 しかし、どちらかだけが儲かるというようなビジネスでは長続きできないのは明白です。 マーケットが縮小してゆくときには、WIN-WINの関係にはならず、LOSE-LOSEの関係になりがちです。 そういう環境のなかで、各自が生き残りをかけて必死で利益の出ないビジネスを続けてゆくしかない、となれば夢のない話です。 21世紀の成長産業として期待されるコンテンツビジネスですが、マンガ、写真、音楽などはマーケットが縮小していっているようです。 作家もハッピー、出版社もハッピーとなるような、なにか素晴らしいアイデアはあるのでしょうか。 環境が好転することを待つしかないのか。難しい課題です。
by mixa_suwa
| 2009-04-22 09:52
| ストックフォト
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