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2011年 04月 11日
今日は文春新書「出版大崩壊 電子書籍の罠 山田順/著」の紹介です。
ストックフォトに関わる人間としては電子出版に無関心ではいられません。 すでに出版社側からいろいろなリクエストがあり、日々対応に頭を悩ましているところでしょう。 電子出版にまつわる書籍は、それこそ山のように出ていますが、この本こそが実態を最も正確に伝えていると推薦します。 帯に、某大手出版社が出版した「禁断の書」電子書籍の“不都合な真実”とあります。 このセンセーションなキャッチから、なんか胡散臭さを感じますが、実体験に基づき誇張もせずありのままを的確に紹介しています。 ありがちな著作者(クリエーター)が電子書籍により被害を受けていると声高に叫ぶのでもなく、IT関連の人間が技術の進歩を礼賛し明るい未来を語るのでもなく、辣腕編集者が実際に行動し得た経験、知識をベースと しているところが素晴らしいです。 詳しくは、こちらです。 http://www.bunshun.co.jp/cgi-bin/book_db/book_detail.cgi?isbn=9784166607983 「電子出版がつくる未来」は幻想にすぎず既存メディアのクビを締めるだけ、というのが結論です。 実はこれは出版=プリントメディアだけでなく、デジタル化されたコンテンツは多少の違いがあってもすべて同じような結果となりそうだと私は思います。 この書のなかでも、音楽業界のことが触れられています。 この音楽業界で起こっていることについては、ストックフォトの隣接業界のこととして参考になります。 私もこのブログでなんども触れましたが、出版の世界でも同じことが起きていることになります。 デジタル化されたコンテンツというのは、それが公開された瞬間から、パブリックドメインになってしまう、と書かれています。 これはクリスアンダーセン「フリー」で述べられる、デジタルコンテンツはネット上で無償で配布されるようになるということと同じです。 従前のパッケージメディアは打撃を受け、出版社は疲弊し、クリエーターも他に生き残る手段を探さなければならない。 これから既存メディアのなかで職業クリエーターが生き残ることは難しい、続けたいならスポンサーを自分で探し、その援助のもとに、活動を続けていくしかなくなる…、と厳しいことが書かれています。 どうやら生き残るのはamazon、グーグル、アップルなどプラットフォームを築いたところとほんの一握りの人間だけになる…、一握りに入れない著作者には暗い未来が待っているようです。 日本ではあまり使われませんが、海外に行くとストックフォト関連業者をパブリッシャーとディストリビュータ—と分けて呼びます。 写真を制作する側はパブリッシャーですから文字通り出版者の意味です。 となると、この書に書かれていることは、そのまま自分の仕事と置き換えても間違いがない、となります。 本日はこの場を借りてお伝えすることがあります。 東日本大震災の被災地域のお客さまへ 今回の地震により、弊社商品が流出されるなど紛失した場合、ユーザー登録が確認できるものについては代替品をお送りしたします。送料も弊社負担といたします。遠慮なくお申し出ください。 先ほど、岩手県大船渡市のお客様より津波により利用いただいていた素材集が流されてしまったと連絡をいただきました。 代替品を送付する必要があることを教えていただき感謝いたします。 詳細はコチラ!
by mixa_suwa
| 2011-04-11 09:51
| ストックフォト
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