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2011年 07月 29日
先週21日(木)に音楽評論家・中村とうようさんが亡くなりました。
氏が創刊した「ミュージックマガジン」は、私が30有余年購読し続けている唯一の雑誌です。 彼への追悼文は、このブログには相応しくないと思いながらも、書きたいとの思いを抑えることができません。 ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、中村とうようさんは60年代からロック、フォークなど当時の新しい音楽を紹介し、その後アメリカ、ヨーロッパだけでなく世界中の大衆音楽を幅広く紹介されました。 クラシック、ジャズ以外の音楽が評論の対象とならなかった時代に、ポピュラーミュージックの評論を確立した功績は大きいものがあります。 後世に与える影響は音楽評論家としては抜きんでたものがある、と断言しておきます。 私は今でも月に数枚のCDを購入しますし、1000枚を超えるCDを持っています。 このほとんどは、「ミュージックマガジン」で高く評価されたもので、そのうちの多くはとうようさんが推したものです。 20歳頃の欧米のロックしか聞かない若造(私のことです)がブルース、ジャズ、ラテン、ワールドミュージック、その他諸々世界中の音楽を雑多に楽しむようになったのは、まさにとうようさんから受けた影響です。 また氏の影響は音楽だけに留まらず、音楽の背景にある世界情勢に興味を持たせてくれました。 特にアフリカについては、彼に教えられることがなかったなら、何も知らなかったに違いありません。 日本の世相、政治、文化に及ぶ幅広い含蓄のあるエッセイは、私のモノの見方に多大な影響を与えています。 世界情勢についての考察、論評にも気付かせてくれることがいっぱいでした。 経営者になっても残るサヨク的な思考は、私がとーようズチルドレンである証拠と言えます。 20世紀はポピュラーミュージックの時代である。氏の名言です。 民族音楽が20世紀に入り都市化により大衆音楽へと変化する。その時代の息吹を音楽を通して教えてくれたのは、まさに中村とうようでした。 亡くなってから、ミュージックマガジンに連載される「とうようずトーク」を家にあるバックナンバー5年分を読んでみました。 数年前から、身辺整理を行っていることが分かりました。 誇り高い彼のことですから、このまま年を重ねて誰かの世話になったり、社会の厄介物になって老醜をさらすことが我慢できなかったのかもしれません。 氏が送った友人への手紙には「それではみなさん、さようなら」と書かれていたそうです。 そのままお返しします。「それではとうようさん、さようなら。そしてありがとう。」 詳細はコチラ
by mixa_suwa
| 2011-07-29 09:46
| 神楽坂日記
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