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2011年 10月 21日
今から20年以上も前の話、印刷関連機器の販売をしていた頃の話です。
ドイツの印刷機メーカーの日本法人社長(ドイツ人)の講演の内容に愕然としたことがあります。 彼が日本に着任して驚いたのが、日本とドイツの印刷業界のステータスの差でした。 ドイツでは印刷工は誇り高き職工と看做され、世間での評価は高い憧れの職業であると思われています。 印刷業も文化的な産業で世間での評判も高いそうです。 近代印刷の祖・グーテンベルグの母国であるからでしょうか。 ところが日本では3K(当時流行った言葉でキツイ、汚い、危険)職場の代表と思われ、印刷工は人気がないブルーカラーで、印刷産業は不人気産業であると述べました。 まったく日本の事情は彼の認識のとおりであったことは否定できません。 20年経って同じような話しをイギリスで長年働いてきた人から聞きました。 今度は現在身を置いているストックフォト業界についてです。 日本では広告に使われるストックフォトの比率が欧米に比べて著しく低いと言われます。 宣伝のために利用する写真は、ストックフォトを使うより撮影をすることを優先するのが原因です。 この背景には、ストックフォト業者は一番の顧客である広告代理店からレンポジ屋と蔑まれて、所詮下請けであると認識されている意識にあります。 確かに、デザイナーのなかには予算がないから渋々ストックを使うというスタンスの人も少なくないでしょう。 安かろう悪かろう、ということでしょうか。 また日本では依頼撮影(アサインメント)の価格が圧倒的に安いとも聞きます。 逆から言えば、カメラマンも正当な報酬を得られていないとも言えます。 ところが、欧米では(一昔前のギャグみたいです)広告に使用される写真は圧倒的にストックフォトが多く撮影することは少ないといいます。 フォトエージェンシーも広告代理店の下請けではなく、直接クライアントに企画の段階から商談に入ってゆくそうです。 それゆえレンポジ屋、アリネガ屋などとの蔑称もなく、クライアント、広告代理店と対等の立場で仕事ができるそうです。 うらやましい話です。 写真という著作物を産業として流通させる貴重な存在であるにも関わらず、所詮レンポジ屋、広告代理店の下請けと思われている身からすれば。 ストックフォトを未来ある産業とするためには、自社の売上を伸ばすのはもちろん大切ですが、社会的ステータスを向上させる必要があります。 そのためには現状を良しとするのではなく、具体的に考え行動に移すことが求められます。 では、その具体的な行動とは?業界のご同輩、一緒に考えましょう。 詳細はコチラ!
by mixa_suwa
| 2011-10-21 09:40
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