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2012年 09月 24日
最近、読んだ新書のなかで“へー!なるほど…。知らなかった!”がたくさんあったのが「商店街はなぜ滅びるのか」新 雅史 著/光文社新書 です。
新氏は新進の社会学者、これが最初の単独著書となります。 出版社の紹介はこちらです。http://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334036850 久しぶりに新書らしい新書を読んだという気になりました。 新書らしいとは?学術的な内容を一般向けに分かりやすく書いたものです。 近頃の多くの新書は体裁は新書ですが、内容はエッセイであったりエンターテイメントものであったりするものが多く、安価な単行本というものが多いように感じます。 それらに比べて、この書はさまざまなレビューに書かれているように、学者の論文だと言って差し支えないでしょう。 でも、学者の論文だっておもしろいものはおもしろいし、専門外の人間が読んでも役に立つものは立ちます。 多くの文献にあたって、著者10年の研究成果と考察で、「虚を突かれた」とか、「目から鱗」の内容になっています。 悪口で書かれるように、よく出来た学生の論文で文体が固く読みにくい、という欠点が当を得たものであっても読む価値は十分あります。 よく思うのですが、本ってほんと安いですね。 これだけ書くのに、どれくらいの時間と労力をかけて研究、執筆したかと思うと740円はただみたいなものです。 いつもの台詞ですが、別に出版社の回し者ではありません。 この本で書かれている「生業(なりわい)」と「企業」の違い、「コスト主義」と「バリュー主義」の考え方、この言葉を教えてもらうだけでも、私にとっては十分すぎる元は取れたと思いました。 戦後になって生まれた産業が、どうして滅びてゆくのか?なぜ、苦境に立つようになるのか? 滅びるにはそれだけの理由があるのか? こういうことを、社会学的な視点を持って、自分の仕事と照らし合わせて考えてみれば良いと思います。 そういう意味で、この本を読むことは自分のビジネスを考えるヒントになります。 ところで、長いあとがきに、この書の執筆動機が明かされています。 泣かせてくれます。このあとがきを繰り返し読んで、一層この書が素晴らしく思えたのでした。 詳細はコチラ! http://www.de-con.jp/media/package/XAILM
by mixa_suwa
| 2012-09-24 09:47
| 神楽坂日記
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