カテゴリ
以前の記事
ブログパーツ
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2012年 11月 05日
ストックフォトはライツマネージド(RM)とロイヤリティーフリー(RF)に大きく分かれます。
このブログを読んでいただいている方はすでにご存知のことと思います。 コンテンツの使用許諾権を売買することに変わりはありませんが、扱う側の意識は異なります。 RMは「作品」とみなされ、RFは「素材」として捉えられます。 イラストの不正利用を調べてみると、RFとRMの違いがよく分かります。 RFの場合は、金を払わず勝手に使ったという複製権の侵害がほとんどです。 RMの場合は、もちろん無許可で使う複製権の侵害もありますが、それよりも真似された、パクられたという同一性保持権の侵害が目立ちます。 RFの場合は原著作者に同一性保持権不行使の契約を結んで、基本的には改変、加工を購入者に認めています。 ですから購入者が認められる範囲内で加工を施すことで問題になることはありません。 「素材」ですから、購入した人が煮るなり、焼くなり料理してくれて構わない、という姿勢です。 一部の素材は、加工がしやすいベクトルデータで提供することからもお分かりいただけます。 RMの場合は著作権者を擁護する、つまり「作家」としてのイラストレーターの権利を守ることが基本になります。 「作品」としてのイラストは、作家の意図に添って完成されたものだから、改変、加工をさせないことが原則になります。 もっともライツマネージドであっても、アートリファレンスという制度を使って、翻案権をクリアすることもできます。 真似したりパクるのは、借りるお金がもったいないというセコい経済的理由からでしょう。 パクる人は加工や改変を加えて原著作物と異なったコンテンツにしてしまえば、自分の著作物になるとでも思っているかのようです。 使う側に意識の低い人がいることは残念ですね。 お話しを元に戻して、RMとRFの立場の違いです。 「作品」「作家」のRM的立場からすると、RFは著作物を扱うビジネス形態として構造的な問題があると考えます。 購入者が分からない場合がある、用途を確認しないでは、著作者や被写体の権利保護ができるのかと疑問が呈せられます。 加工を認めるということは、著作者人格権を否定することになる、との意見もあります。 何回でも使用できるということは、複製権を放棄していることと同じと考える人もいます。 上記の考えは、著作者の権利を尊重して考えれば、出てきても当然なのかもしれません。 著作物とは思想、信条を創作的に表現したものとして認められる故、その権利を法律で認めているからです。 知的財産を守るという立場から考えれば、写真、イラストを販売する方法はライツマネージドが優れていることになります。 ところが世の流れは、著作者の権利を守るよりも、使い勝手を優先する方向へと進みます。 市場で好まれるのは安価で申請の手間が少なく、加工も自由、つまり使い勝手の良いコンテンツです。 デジタル化、webでの流通がそれを後押しします。 お客様の立場で考える。これが現在のビジネスの基本です。 作る側の権利よりも使う側の便利、製造者よりも消費者が優位となるのが今の市場のありようです。 マーケットが判断するとは、このように使う側の立場に立つことを云います。 作品、作家というRMの立場、素材、クリエーターというRFの認識。 権利を尊ぶか、市場の論理を選ぶか。 どちらかが正しく、どちらが間違っているということではありません。 同じ商用利用のストックフォトであっても、根っこの部分にこのような違いがあることは理解しておくべきだと思います。 詳細はコチラ! http://www.de-con.jp/media/package/XAMIL
by mixa_suwa
| 2012-11-05 09:40
| ストックフォト
|
ファン申請 |
||