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2013年 07月 05日
デジタル化によって、ストックフォトが変化したことは、このブログになんども書きました。
記録媒体がフィルムからデータへという変化以外に、もっとも大きく変ったものは市場(マーケット)のありかたです。 従前、カメラマンから写真を預かり、販売するところはストックフォトエージェンシーと呼ばれていました。 エージェンシーとは文字通り代理人です。カメラマンの代わりに販売を担当します。 そこでは、エージェンシーとカメラマンはアナログな人間関係で成り立ち、エージェンシーはカメラマンのマネージメントの役割も担っていました。 最近、ストックフォトを販売する場をマーケットプレースと呼ぶところが増えてきました。 マーケットプレースとは市場ということです。 商品、サービスを交換する場であり、売り手と買い手が集う場を提供しているのがマーケットプレースと考えられます。 デジタル化された現在では、ネットを経由してコンテンツを購入するというところでは違いがありません。 それではマーケットプレースとエージェンシーはどこが違うのでしょうか? もちろん、公式な定義があるわけではありません。以下のことは、あくまでも私の印象です。悪しからず。 販売サイトをパッと見ただけでは分かりません。 どちらもコンテンツを販売するという主目的は同じですし、決済方法が著しく違うということもありません。 検索方法も大差ないし、コンテンツも数は違っても、扱うジャンルは似たようなものです。 それでは預ける方での違いとなると、得られるロイヤリティーの料率についてはさほど差はないのか、あるのか?…どうでしょうねえ。 違いはロイヤリティーをオープンにしているか、個別相対の交渉で決まるかということです。 他で違う点でいえば、利用規約です。 エージェンシー系は利用規約はコンテンツを利用する人のためのものですが、マーケットプレース系はクリエーターとコンテンツを利用する 人両方のためのものです。この違いはけっこう重要ですので、比べて読むことをお勧めします。 更に被写体の許諾を得る必要がある使われ方をするときに、エージェンシーであれば使用の許諾を代行するサービスがあるがマーケットプレースでは使用者自らが行うしかない、と云うことがあげられます。 またコンテンツについて記載以上の情報が必要なときに、エージェンシーは返答してくれますが、マーケットプレースは自らクリエーターに直接聞くことになる、というところも違います。 もっとも大きく違うところは、コンテンツの使用によりトラブルが発生した場合です。 エージェンシーでは規約通りに使用した場合なら解決に動くことが多いでしょうが、マーケットプレースでは基本的には使用者自身で解決することになります。 以上のことを書いているとマーケットプレースが無責任のように思えますが違います。 マーケットプレースは場の提供ですから、そこで起こることの責任はコンテンツの提供者と使用者側が引受けるものという考えです。 トラブルが起こらないようにさまざまな整備は行うが、起こったことに責任は持たないというスタンスです。 フォトエージェンシーはクリエーターのマネージメントとトラブルの発生において、ある程度の責任を負います。 このコストがかからないから、マーケットプレースは安価でコンテンツを提供できると考えることもできます。 後はクリエーターとの接し方でしょうね。 フォトエージェンシーは少なくても最初はフェース・トゥ・フェースの付き合いから始まります。 マーケットプレースはすべてネット上でのやり取りで済んでしまうことも可能です。 私はこのアナログでの人間関係はけっこう重要だと思っています。 著作権の確認、撮影の状況等の正確な説明、リリースの有効性などで効果を発揮すると思います。 まあ、これは私がアナログ世代だから、そう考えるのかもしれませんが。
by mixa_suwa
| 2013-07-05 09:30
| ストックフォト
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