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2013年 12月 20日
一般の人からすると、カメラマンやイラストレーターが、どうして食ってゆけるのかは不思議で仕方ないようです。
フリーランスといわれる組織に属していない人が写真や絵など、趣味みたいなことをして生計を立てていることは、なかなか理解しがたいのかもしれません。 私も今の事業に携わるまでは、フリーランスで食ってゆくということが分かりませんでした。 京都でこの事業を始めたときに、カメラマン、デザイナーと付き合いが始まって、ようやく分かりました。 組織に属していない個人事業主が、どのように仕事を確保してゆくのか、ここを理解することがキーとなります。 サラリーマンにとって仕事とは与えられるものです。それが営業や開発系であっても、上司からの命令に従うことが仕事になります。 ところが、フリーランスにとっては仕事は与えられるものではなく、自分で探さなければなりません。ここが違います。 それではフリーランスはどのように仕事を手に入れるのでしょうか。 始めから大きな得意先、こことだけ取引していれば大丈夫だというところを持っている人はそうそういません。 大体は飛び込み、紹介などと人づてをたどって細々と開拓してゆくことから始まります。 その伝手(つて)をたどることを続け、年月を重ねてゆくうちに人脈となってゆきます。 その人脈から仕事が得られるようになればフリーランスとして一人前になったと評価してよいでしょう。 サラリーマンはプライベートの友人と取引先は異なるのが普通ですが、フリーランスは仕事の得意先はプライベートでも友人という関係が多いです。 地方では特にそうですね。 カメラマンは撮影業務だけをしているだけでなく、例えばパンフレットの制作を請けることもあります。 まあ、ひとりで広告代理店を行っているといった具合でしょうか。 そうすると、写真撮影業務は自分で行うが、デザインはあいつに頼もう、イラストはこいつに描いてもらおうというようになります。 また撮影業務が多ければ、知り合いのカメラマンに助けてもらったりするわけです。 逆に知り合いのコピーライターから撮影の仕事をいただくこともあります。 業種は違っていても、友人はひとり広告代理店を兼ねていることは同じなのです。 各々の得意先から出る仕事を自分が窓口となって逃すことはありません。 仕事に応じて都度々々プロジェクトが組まれ、そのメンバーは常に友人です。 仲間仕事という言葉があります。これですね。友人関係をベースにしたビジネスネットワークが築かれているといういい方もできます。 この関係は一方的に仕事を提供する請けるという関係ではなく、ある時は発注し、ある時は受注するという相互依存に特徴があります。 こういうビジネスライクではないネットワークを京都の知り合いは“実にもっちゃりした関係”と表現していました。 このもっちゃりした関係を築くことが、地方でフリーランスでやってゆくうえでの肝になります。 小商いで生計を立てるのは、職人としての腕はもちろん大切ですが、それ以外にこの“もっちゃりした関係”をたくさん築くことが大切です。 “もっちゃり”とはおもに関西で使われる言葉で、垢ぬけしない様子を表します。 仕事関係と友人関係がはっきり別れず、ある時は仕事をお願いし、ある時は仕事を受ける関係、これをもっちゃりした関係といっているのです。 これは謙遜だけでなく、自分を落として笑わせるというシャレも含まれているところに注意してください。 時代は組織から個人へと移ってゆきそうです。そうすると、このもっちゃりした関係が大切になってくるでしょう。
by mixa_suwa
| 2013-12-20 09:30
| 社内ベンチャー
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