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2014年 04月 14日
私は以前、印刷関連機械(製版機械)の販売に従事していました。
このビジネスにかかわるようになった当初、印刷関連のイベントで講演を頼まれることが多々ありました。 当時、20年程前から印刷業界は新しいビジネスを模索していたのでしょう。 「なんやら製版機器メーカーの大日本スクリーン(以前勤めていた会社です)が新しいことを始めたみたいや。いっぺん話しさせてみたろか。」という具合だったのでしょう。 そこで私は印刷物作成のために、撮影したポジをデータベースにしてストックフォトビジネスを始めることを提案しました。 印刷会社にとってストックフォトの制作は特別のスキルも設備も不要なうえ、印刷に比べはるかに粗利率のよい商売だったからです。 残念ながら、誰も相手にしてくれませんでした。 時は流れて20年。 10年を過ごした思い出の地、岡山からなかなかどうしての印刷物デザイン及びWebデザイン向け素材集DVDが発売されました。 友野印刷のTomo庫(トモコ)です。第一弾が医療分野に関連したシチュエーションの写真200点を集めたものです。 詳しくはこちらからどうぞ。http://www.tomoco.jp/ いやー、よく考えられています。 制作の背景を、印刷業界向けの月刊誌プリンテックステージでこのように語っています。 「医療系の写真素材が少なくて、パターン化してしまい、デザインのオリジナリティーを十分に表現できない」 「あちらこちらで同じ写真が使われている」というデザイナーの声を受けたもの。 この写真素材を見てみると、日頃こういう写真素材があれば良いのに、というアイデアを存分に詰め込んだものだということが分かります。 使用する現場でなければ分からないニーズがふんだんに盛り込まれていると感じました。 この手の写真素材を制作するうえで、一番難しいのは撮影させてもらえる医療機関を探すことです。 ロケハンに費用と手間がかなりかかります。 おまけに撮影の時間は真夜中に限定されるうえに、プロパティーをもらうための説明が難しいという側面もあります。 ところが、日頃印刷物、web制作でお付き合いがあるのであれば、撮影の協力をお願いするのも0からお願いするのとは大違いです。 仕事上のコネが生かせることでしょう。この強みを発揮していますね。 また、撮影にたくさんのモデルを使用していることもウリですが、これもよく考えていると思いました。 なぜならライフスタイル、ビジネスものと違い医療のモデルは特別フォトジェニックなモデルでなくてもいいし、逆にいえばフツーっぽい人のほうが良いです。 うそっぽくなくリアエイティーを感じてもらえるからです。 となると、モデルの半分以上は、それこそ少し見栄えの良い社員さんを使ってもいいわけです。 これでコストは劇的に下がるのではないでしょうか。 まさに印刷会社ならでは、自分たちの強みと知識を味方にして作り上げた素材集でしょうね。 自分たち日頃の仕事で不便を感じている写真素材を、自分たちで作る。 得意先のニーズもよく分かったいるからこそ、的外れでない写真素材もできあがります。 こうした写真素材がたくさん出てくるようになるとおもしろいでしょうね。 20年前に私が提案した、印刷会社の副業としてのストックフォト制作が実現できるのではないでしょうか。 なかなかどうして、印刷会社にはコンテンツビジネスのネタがいくらでもありそうです。
by mixa_suwa
| 2014-04-14 09:30
| ストックフォト
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