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2015年 04月 03日
入社式のニュースを見ていたら、新入社員の頃を思い出しました。
今の若者から営業職はブラックとされて人気がありません。 私も営業職は希望していなかったのですが、大阪支店に配属され丁稚時代が始まりました。 34年も昔の話しです。当時は当人の希望など配慮されるはずもなく、決められたら従うしかありません。 意に沿わぬ仕事だったため、いやいや営業職を始めたことは否めません。 早く転勤したいなあ、と思いながらの営業活動では成果が上がるはずもありません。 失注して厳しい上司に怒られると、生意気だった私は素直に謝ることもせずに、競合製品とのスペックの差や競合会社の体制を褒めて、非難の矛先をかわそうとしました。セコいガキでしたね。 ある日、あそこの商品のここが良い、うちの商品はここが劣っている、うちの会社の 体制のここが劣っている、この部分の改良が望まれる、と書いた日報を厳しい上司宛に提出しました。 さっそく説教部屋と呼ばれる小さな応接室に呼ばれて、大目玉を食らいます。 「お前は評論家ちゃうぞ。営業や。売るのが仕事や。御託ならべても銭にならん。」 まったく、その通りです。売れない理由を自分の努力不足のせいではなく、商品や会社に転化しようとしたのを見透かされていたのです。 「そんなお前のいうような完璧の商品やったら、お前は要らんわ。勝手に売れる。」 返す言葉がありません。 「お前、そんなんでよう恥ずかしないな。給料泥棒やないか。お前の仕事は売ってなんぼや。」 くそー、こんな地べたを這いずり回るようなルートセールス、やってられるかいと思いましたが、さすがに声に出すことはしませんでした。 デキの悪い営業マンは、競合会社と競合製品を一生懸命分析して褒めます、返す刀で自社製品の劣っているところを非難します。 すると自分は悪くない、悪いのは製品と言い訳になります。 評論家になることによって責任回避できる、と勘違いしているのです。 勉強さえしておれば、結果は問われないとでも思っていたのでしょうね。出来の悪い営業マンの私は。 この厳しい上司のいうように、スペックで劣っていようが、それでも注文を取ってくるのが営業の仕事であり、それでこそ給料を貰う資格があります。まっとうなご意見です。 褒めてこそ、人は成長する。 今の教育とは、この言葉に代表されるように叱らないことが善とされています。 厳しい試練に耐えてこそ人は成長するものだ、と叩き込まれた世代には違和感があります。 毎日、説教部屋で怒られた日々があったからこそ、ちっとはマシな営業になったのだと、今になると思います。 口に出しては言いたくはありませんが、当時の厳しい上司にはありがとうと心のうちで感謝です。 今年、営業職につく新入社員はどのようにして成長してゆくのでしょうね。
by mixa_suwa
| 2015-04-03 09:30
| 神楽坂日記
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