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2015年 05月 29日
10日程前に、フェースブック友だちのあいだで風景写真の盗用が話題になっていました。
ある写真家が他人の風景写真を不正に取得し、反転やウォーターマークを消すなどの加工を加えて、自らの著作物として写真集にして販売していた、というものです。 盗用されたカメラマンのブログはこちらです。 http://photo-studio9.com/photo-illegal-use/ 不正をまとめたサイトはこちらです。 http://blog.goo.ne.jp/netpolice_2015 数日前に、当人のフェースブックでも真実であると発表されました。黒だったんですね。 この件、ストックフォトにも影響がありそうなので、少し書いてみます。 この行為は単純にネットにある写真をパクられて使われたというレベルではありません。 他人の著作物を無断で改変したうえ、自らの著作物として販売したり公表するのですから、著作者人格権、氏名表示権、複製権の侵害になります。 明らかに著作権侵害、かなり悪質な犯罪です。 ちょっと出来心でとか、ネットにあがっている写真を使ってはいけないとは知らなかった、ということではありません。 当人はプロと称しているわけですから、著作権について無知だったという言い訳は通用しません。 反転したり色調変更をすれば、バレないとでも思ったのでしょうか。 結果として、指摘を受け入れて謝罪することになりました。 気がかりなのは、この自称プロ写真家のフェースブックともだちにストックフォトエージェンシーが登録されていることです。 盗用した写真を、このエージェンシーのサイトで販売している可能性があると疑います。 仮に、このエージェンシーのサイトで不正写真が販売されていて、どなたかが購入したとします。 そして購入した方が、パンフレット作成に使ったとします、すると原著作者から著作権侵害で訴えられることも考えられます。 購入した人は驚くでしょう。まともに購入して、許諾範囲内の使用方法であってもだからです。 扱ったエージェンシーも盗品を扱ったという意識は全然なくてもです。 これは恐ろしいことです。 エージェンシーの信頼が揺らぐ事態になってしまいます。 このような他人の写真を自分の著作物として偽って販売してしまう行為、これはデジタル+ネット時代になって増えました。 アナログの時代では、顔見知りのカメラマンからポジフィルムを預かりましたので、ストックフォトを預けるときにチェックができていました。 エージェンシーとカメラマンはフェーストゥーフェースの関係、いわば信頼関係をベースにしていました。 ですから、その信頼関係を裏切るような行為はしないし、したとなれば信用を無くして以降販売できなくなります。 ところが、デジタルの時代になって写真を預けることがインターネット上で完結できるようになると、不正に入手した他人のコンテンツをアップロードすることは容易いことになりました。 ネットの向こう側にいるエージェンシーの担当者へ後ろめたい気持ちを持たなくてもいいからです。 これは防ぐことは難しいですね。 規定でいくら謳ったところで、お願いするのは当人の良心だからです。 今の仕組みは善意を前提に作られています。この前提を覆すような行為になります。 エージェンシー側としても、こうした不正写真のアップロードをいかに防ぐかを考えなければいけません。 重い課題になりそうです。
by mixa_suwa
| 2015-05-29 09:30
| ストックフォト
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