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2016年 11月 21日
名古屋弁に「だだくさ」という言葉があります。
モノをぞんざいに扱う、というニュアンスで私は使っています。 ネットによれば、雑に、無駄に、の意味とあります。 濁音が連続して、いかにもモノを大切に扱わないことが音感でも分かります。 質素、始末屋という名古屋人気質がよく表れていて、お気に入りの単語です。 子どもの頃に、おもちゃを手荒く扱っていると親から「だだくさにしてかん」と怒られたものです。 小学生の頃、教科書、ノートを放っぽりだすと「また、だだくさにしとる」と小言。 名古屋を離れて40年になりますが、子どもの頃に身に着いた習性は忘れません。 服、時計、カバンは他人から見ると大切に扱っているようです。 ようです、というのは当人は普通だと思っているので自覚があまりないのです。 今ハマっているのが、靴、時計、洋服の再生というかリペアです。 履かなくなった靴、身に付けなくなった時計、着なくなってしまった洋服をきれいにしてパーツを取り換えて再び使用することに無上の喜びを感じてしまいます。 そんな具合ですから、20年、30年前に買ったものを今でも身に着けています。 先日も30年以上前に買ったサドルシューズの紐を替え、キレイにして再び履きだしました。 行きつけの床屋の兄ちゃんが目ざとく見つけてくれたので大満足です。 正直なところ、捨ててしまって新しいものを買い直したほうが経済的です。 手間とお金をかけたところで新品に戻るわけではありません。 しかし、モノに愛情を注ぐ、大切にするということが好きなのでしょう。 この“だだくさにせん”習慣、自分だけにしていればいいのですが、他人の行いにも目がいってしまいます。 社員が会社の備品をぞんざいに扱っていると、やたら腹が立ちます。 何度も怒鳴りつけて、後で後悔しました。 「今どきの子に、こんなケチくさいことを言っても仕方ないな」と。 過剰にモノがあふれて、使い捨ての世になってずいぶん長くなります。 名古屋でも“だだくさ”という言葉は使わなくなっているのでしょうか。 でも、いくらお金があっても、モノを大切にする、というのは美しい習慣だと思います。 “だだくさにしたらかんよ”親から子へ、この小言が伝わっているといいですね。
by mixa_suwa
| 2016-11-21 09:30
| 神楽坂日記
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